これまでは問題ではなかった「不登校」を高校で解決しよう
2022年5月17日公開
中学生の時に不登校の問題を抱えていた人が何人くらいいたかについて、内申書で調べてみました。
その結果は、以下の様になりました。
文部科学省によると不登校とは、1年間のうち病気や経済的以外の理由で30日以上休んだものと定義しています。全国で見ますと、岐阜県は中学生は全国で27番目に多く2,256人、高校生では556人が不登校、これは全国の順位は25番でした。
今年、本校の1年次生94人(新入学生93人、留年生1名)について調査した結果です。
欠席日数 0~30日 28人 30% 不登校でない
欠席日数 30~100日 44人 47% 不登校
欠席日数 100日以上 22人 24% 不登校(重度)
合計 94人 101% ※
※合計が100にならないのは、%の計算で少数以下の数を4捨5入した結果です。
この結果から分かることは、1年次入学者のうち、不登校といえない生徒は約30%にすぎず、70%の生徒が不登校を経験したということです。中でも約24%の皆さんは100日以上で、重度の不登校経験者ということになります。
このことは、成績にも反映します。通知表の5段階評定では、不登校のため「1」しかつけることができなかった生徒が多数いるということです。
言い換えるとこの生徒たちは、学校へちゃんと登校するだけで、もっといい成績がついたはずということです。
欠席の理由については、詳細な調査をしていませんが、おそらく友人や教師によるイジメなどの環境がその原因になっている場合が少なくないでしょう。この場合は、高校入学後早い段階で学力アップができると考えられます。周りの生徒や環境が全く変わってしまうから不登校が解決し、登校出来るようになるからです。従って、成績もすぐにアップすることが大いに期待できるのです。
上の表では、不登校の期間すなわち「長さ」に着目しましたが、期間よりもっと大切なのは、実は、不登校の原因なのです。理由といってもかまいません。この理由を不登校の「長さ」に対して「深さ」ということもできるでしょう。
引きこもり状態が長く、全く家を出られないとか、人と顔をあわすことが全くできないほどになると、その傾向の改善には時間がかかってしまうこともあるでしょう。こうした場合、まず病院の心療内科などを受診して、医師や臨床心理士のアドバイスを受ける必要があるかも知れません。
これまでは、「不登校」はほとんど問題なかったのですが、高校3年間にぜひ解決しましょう。普通の社会生活が送れるようにしていきましょう。特に、高卒後すぐに就職したいと考えている人は、不登校や遅刻は致命的です。就職は無理となります。そんな人には、大学進学を勧めます。進学ならもう少しの間ですが、欠席が大きな問題とならないからです。