将来の理想像を見つけて掲げよう!
2022年2月 7日公開
実現に向けて、どうやってモチべーションを保ち続けるか?
2月の中旬になると、3月の進級や卒業を控えて、皆さんの中にはなんとなく不安で落ち着かない気分に悩んでいる人もいらっしゃるのではないでしょうか。ここで、この1年をぜひ振り返ってみて下さい。そもそも、1年ほど前に何らかの目標を掲げたことがありましたか? そしてその目標は、実現しましたか? それとも実現に向けて現在順調に進んでいますか?
「目標を掲げたことなんか一度もない」とか、「自分がなりたい将来像や目標なんか全く考えなかった」という人も少なくないかも知れません。 目標や自分の理想像を思い描いても、ちょっとした小さな困難に直面すると、「自分には無理だな」とか「ハードルが高すぎる」と思って、掲げた目標や理想像がかすんでしまって徐々に小さくなっていき、やがて消えてしまうという人も少なくないように思います。
私自身の高校生の頃を思い出してみましても、なりたい自分も全く明確でなく、何をしたいのかも分からず、何をすればいいのかまったく分かっていませんでした。高校3年生になっても、文系か理系かという進路すら決めていませんでした。周りのクラスメイトには、医学部を目指す人が何人かいましたが、解剖ができないから私には無理と考えすぐにあきらめました。その頃、私は真空管を使ったラジオを壊したり作ったりすることが好きでしたので、最終的には工学部に決めました。周りに似たような趣味の友人や知人がいたことも進路を決めるきめるきっかけになりました。
ここで、一旦掲げた目標や理想の将来像がかすんで小さくなっていかないように、モチベーションを維持し続ける方法について、考えてみましょう。
(1)成し遂げた後の自分を想像する
例えば、「英語が得意になって、大学の入試に役立てる」という目標を立てたとします。いま、英語の勉強は過去に比較すると格段に便利になっています。YouTubeの英語番組は非常に豊富です。テレビやラジオ番組も無料で視聴できます。お金がかかりません。理想の教材はいくらでもあります。英語でラッセルの幸福論を読もうとか、Shakespeare を読もうなどチャレンジ目標を立てて下さい。 大学等を卒業した後は、語学力を生かして活躍する自分を想像して、モチベーションを保ち続けることはそれほど困難ではないように思います。
(2)漢検などの検定の他に、何かの資格取得を目指す
皆さんが大学や専門学校等を卒業した後、何かの仕事に実際に就いた時とあなた自身の姿を想像して下さい。 仕事は、思い切って大きく二つに分類すると、何かの特技を身につけて職業に生かす方法と、教員免許やいわゆる「士業」のような資格を生かして生きる方法とに分けることができます。この分け方は少し乱暴な感じもしますが、私はそのように分けています。特技を生かす仕事には大工や陶器を作るなど種々の仕事があり、資格がないとできない仕事には税理士や医師などたくさんの仕事があります。 資格がないとできない仕事の場合は、何としてもその資格の取得を目指すことになるでしょう。モチベーションを持ち続ける理由になります。
(3)失敗する恐れとどう向き合うか
目標は設定したけれど、この目標は自分にはハードルが高すぎて達成は困難ではないかという気持ちがブレーキとなって、途中であきらめることもあるでしょう。この気持ちに打ち勝つには、どうしたらよいでしょうか? 第1には、「継続は力なり」という格言を信じてとにかく続けることです。やがて達成できる可能性が見えてくるでしょう。 第2には、目標を微調整することも考えられます。しかし、目標は変えないで継続することを選択すべきです。その場合、以下のように考えて下さい。結果の如何に係わらず、目標に向かって努力すること自体が楽しくなって生きがいとなることがあります。また、実際に第一志望の大学入試に失敗したとしても、努力した事実は皆さんの成長に大いに役立つ経験となります。
(4)目標が高すぎるのではという疑問に対する対処法
目標を決めようと考えている間に、その目標は高すぎるのはないかという疑問がわくことがあるでしょう。そんなときはどう考えたらよいでしょうか? 一つの思考法を提案します。そんなときは、すごい人のことを考えるのです。すごい人との例はいくらでもあります。いま冬季オリンピックの最中ですが、オリンピックに出場する選手は、全員、無理なほどの目標を設定してチャレンジしているのです。 また、昨年10月に行われた第18回の「ショパン国際ピアノコンクール」では、日本人が2位と4位に選ばれ大活躍しました。第2位に入賞したのは、反田恭平さんというピアニストで、予選を勝ち抜きファイナルで演奏したのはショパンの「ピアノ協奏曲第1番」でした。テレビでその演奏をすべて見て、私は素晴らしいものをみたと思いました。 自分としては高い目標を設定したと思っても、決して高くはないと考え直すでしょう。